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緑内障よくある質問

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緑内障Q&A

眼圧が正常な緑内障が日本人に多いと聞いて、びっくりしました。どうしてですか。
原因はよくわかりません。正常眼圧緑内障といいます。日本人の正常値がもともと低いのではないかという説もあります。また、眼圧に対して視神経の抵抗力が弱い人に緑内障性の変化が出るのではとも考えられています。最近は、緑内障性視神経症ともいわれます。
健診で、視神経の乳頭変化で、眼科に行くようにと指示がありました。どの様な事でしょうか。
健診時に眼底カメラを撮ります。その写真で眼科医が判定し、視神経の乳頭に大きな陥凹(眼底写真では白く写っています)の所見がありましたら、視神経乳頭陥凹拡大(緑内障の疑い)として眼科を受診するようにと健診の用紙に記載します。眼科では、視力、眼圧、視野などの検査をします。異常がなければ、6ヶ月か1年に1回定期的検査になると思います。もし、緑内障でしたら治療が始まります。早期発見に大いに役立っています。
眼圧を測る度に、値が違いますが、どうしてですか。
眼圧は、一日の内でも、時間によって変化しています。それを日内変動といいます。また、季節でも違い、冬が高く、夏は低くなる傾向があります。また、コンピュタ−を2時間以上連続でしていると、眼圧は上昇します。眼圧が常に18mmHg以下になるように、また治療を始めた時より眼圧が30%下がっていると緑内障は殆ど進行しないと報告されており、治療効果の判定、今後の治療方針に非常に大切です。
緑内障で治療中ですが、今まで一種類の点眼薬でしたが、もう一種類を処方されました。心配です。
恐らく、一種類の点眼薬では充分眼圧下がっていないか、今の眼圧では視野変化が進行傾向にあるかでしょう。緑内障点眼薬の開発は目覚しく、併用する事で治療効果が期待されます。とにかく、定期的に診察を受けてください。
緑内障の点眼薬には、どの様な種類がありますか。
大きく分けて、目の中の水(房水)の流れを良くするものと、房水が作られるのを抑える作用がある2種類があります。点眼薬によって作用する部位や作用機序の違いがあります。最点眼薬の開発は目覚ましく、全部で7種類あります。ですから、1種類で充分に眼圧を下げる事が出来ない場合は2〜3種類の点眼薬を併用します。多くの緑内障は点眼薬の治療で眼圧が良くコントロールされるようになりました。  緑内障の点眼薬で、喘息や心臓疾患の人には使えないものもありますので、点眼薬を処方される時は、その様な病気で治療を受けている場合やその様な既往がありましたら必ず伝えて下さい。
点眼薬で眼圧が充分に下がらない時はどうするのですか。
一時的に内服薬(ダイアモックス)や点滴をしますが、全身的な副作用もありますので、長期は使用しません。緑内障の種類(緑内障の説明文をご参照下さい)によって治療は違います。急性(閉塞隅角)の緑内障では、レーザー光線や手術で虹彩に穴をあけて房水(栄養の水)の流れを良くします。慢性(開放隅角)の緑内障では、まずレーザー光線で房水が出て行く所に溜まっている物質を流します。最近、組織に影響を与えずに溜まっている物質だけを流してしまう新しいレーザー装置が開発されました。当院でも設置しています。それでも眼圧が高い場合には房水の流れる路を作る手術をします。
風邪薬などに緑内障の方は使用しない様に注意書きがあったり、薬の処方の時に内科の先生から緑内障ではないですかと聞かれたりします。また、胃や腸の検査の時にも聞かれますが、どうしてですか。
それは、隅角の狭いタイプの緑内障では、瞳が拡がると眼圧が上がります。風邪薬などや胃腸の検査の前に使う薬で瞳が拡がり眼圧が上がる場合があるためです。緑内障でも隅角の広いタイプ(開放隅角緑内障)では、その様な心配はいりませんので、眼科の主治医の先生にどちらのタイプかお尋ねください。
私は高血圧で治療中ですが、眼圧と関係がありますか。また、動脈硬化があり、糖尿病の予備軍といわれています。
眼圧と血圧とは関係ありません。ですから、高血圧の人が眼圧が高いという事は無いのです。しかし、開放隅角緑内障になる危険因子として動脈硬化や糖尿病など全身疾患が関係していると言われていますので、内科の治療も怠らない様にして下さい。逆に、低血圧の人は、視神経の血液の循環も悪く、正常の眼圧でも視神経を傷めやすいとも言われています。
私はお茶をよく飲みます。友人が水をたくさん飲むと眼圧が上がるのと聞いているので注意しなさいと言われましたが、本当ですか。コーヒーやアルコールは影響はありませんか。
そうですね。一気に750〜1000mlの水を一気に飲むと隅角の狭い人では眼圧が非常に高くなります。緑内障の診断試験にも利用する事もあります。しかし、日常生活では、めったにその様な事はしませんね。でも、ゆっくり飲んだ方が良いでしょう。コーヒーの中に含まれているカフェイン400mgで少し眼圧が上がります。一杯のコーヒーの中に含まれているカフェインは50mmg位ですから、適量でしたら全く問題ありません。アルコールは利尿作用があり眼圧を下げますが、多量のアルコールは眼圧を上げると言われています。適量にしましょう。
目の愛護デーに講演に行った時に、緑内障は自覚症状のないものが多いので、早期発見が非常に大切と聞きましたが、どの様にしたらよいのでしょうか。
その通りですね。前の項にもありますように、健診の時に眼底写真の所見から眼科での精査を指摘される場合もあります。40歳以上の20人に1人は緑内障があり、それも自覚症状のない正常眼圧緑内障が一番多いです。40歳になられたら、何かの機会に眼科を受診するのも良いと思います。専門医に眼底検査を受けると、視神経乳頭の変化が分かります。最近、緑内障の画像診断装置も開発されていますので、定量的に画像や数値で表れますので、それも早期診断の助けとなっています。当院では、GDx画像解析装置を設置しています。

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